BRAND DICTIONARY

LOGO

ロゴ

ロゴは、会社そのもの
ではありません。

会社やブランドについて考えるとき、ロゴはとても目につく存在です。

名刺にある。
Webサイトにある。
商品にある。
看板にある。
広告にある。

さまざまな場所で繰り返し目にするため、

「ブランド=ロゴ」

と思われることもあります。

でも、ロゴそのものがブランドなのではありません。

ロゴは、ブランドの目印。

人の名前を考えてみます。

名前を聞いただけで、その人の性格や考え方、これまでの人生がすべて分かるわけではありません。

でも、その人と付き合っていくうちに、

顔や声。
話したこと。
一緒に経験したこと。
その人らしい行動。

いろいろな記憶が名前と結びついていきます。

やがて名前を聞くだけで、

「あの人だ」

と、さまざまなことを思い出すようになります。

ロゴも、それに少し似ています。

商品を使った経験。
お店を訪れた経験。
Webサイトを見た経験。
社員と話した経験。

そうしたブランドとの経験が、少しずつロゴと結びついていきます。

だからロゴは、それだけでブランドをつくるものではありません。

ブランドを思い出すための、ひとつの大切な目印です。

ロゴには、意味が蓄積されていく。

ロゴが完成した日に、そのロゴの意味がすべて決まるわけではありません。

使われる。
見られる。
覚えられる。

その会社や商品との経験が積み重なることで、ロゴにも少しずつ意味が加わっていきます。

最初は単なる図形や文字だったものが、やがて、

「この会社なら安心できる」
「この商品が好き」
「このブランドを見ると、あの体験を思い出す」

そんな記憶と結びついていく。

ロゴは、ブランドの記憶が少しずつ蓄積されていく場所でもあります。

だから、目立てばいいわけでも、流行しているデザインならいいわけでもありません。

その企業にふさわしいこと。
覚えられること。
さまざまな場所で使えること。

そして、

その企業が、その企業であるための目印として機能すること。

ロゴには、そんな役割があります。

SAKANANA THINKING

何を表すのかが分からなければ、カタチにはできない。

ロゴを考えるとき、サカナナではいきなりカタチを考え始めません。

まず、その企業やブランドについて話を聞きます。

どんな仕事をしているのか。
何を大切にしているのか。
なぜ、その仕事をしているのか。
お客さまから何を評価されているのか。
これから、どこへ向かいたいのか。

なぜなら、

何を表すのかが分からなければ、
どんなカタチにすればいいのかも分からないからです。

外から新しいイメージを持ってくるのではなく、その企業の中にあるものを見つける。

そこから、ロゴのカタチを考えていきます。

デザインには、使われる「時間」がある。

何を表すのかが見えてきたら、もう一つ考えることがあります。

そのデザインは、いつ、いちばん良い状態で見えてほしいのか。

デザインには、使われる期間があります。

数週間で役割を終えるものもあれば、半年、一年かけて本番を迎えるものもある。

企業のロゴのように、何十年と使われるものもあります。

だから、すべてを同じ時間軸で考えることはできません。

サカナナでは、大きく三つの時間を考えています。

作りたてが、いちばんおいしい。

広告やキャンペーンなど、短い期間で役割を果たすデザインがあります。

そうしたものは、生菓子のようなものかもしれません。

今の空気をまとい、今だからこそ新鮮に見える。

そして、その瞬間に人の目を引き、伝えるべきことを届ける。

何年後にも新鮮である必要はありません。

作りたてが、いちばんおいしい。

そんなデザインがあってもいいと考えています。

違和感を仕込んで、「旬」をつくる。

一方、イベントのロゴなどは、開催日の半年、一年前から使われ始めることがあります。

発表した瞬間に「今っぽくてカッコいい」と感じることだけを基準につくってしまうと、本番を迎えるころには、その新鮮さが薄れているかもしれません。

だから、ときにはロゴの中に、ほんの少しの「違和感」を仕込みます。

初めて見たときには、

「ん?」

と、少し引っかかる。

でも、街やWebサイト、広告などで何度も目にするうちに、その違和感が少しずつ馴染んでいく。

そして本番を迎えるころには、その違和感が個性として定着し、

「これが、このイベントの顔だよね」

と思える存在になっている。

違和感を仕込み、時間をかけて馴染ませる。

そして、

いちばん見てほしい日に、「旬」をつくる。

そんなふうに、本番から逆算してデザインすることがあります。

いつまでも、飽きのこない味。

企業のロゴは、さらに時間の流れが違います。

何年も、何十年も使われるかもしれません。

そこでは、ある一日に「旬」をつくることより、その企業と一緒に時間を重ねていけることが大切になります。

使われる。
見慣れていく。
記憶が重なる。
意味が育つ。
愛着が生まれる。

ロゴをつくる時間より、使われる時間の方が、ずっと長い。

だから、完成した日の新鮮さだけではなく、その先に積み重なっていく時間まで想像してデザインします。

流行を避ければいい、ということでもありません。

新しさをなくせば、長く使えるわけでもありません。

目指したいのは、

何度見ても飽きず、使うほどに馴染んでいくカタチ。

その企業と一緒に時間を重ねながら、少しずつ意味が育っていく。

そんなロゴです。

その時間に、いちばんふさわしいカタチを。

作りたてが、いちばんおいしいもの。

違和感を仕込み、時間をかけて旬を迎えるもの。

永く使われながら、愛着が育っていくもの。

どれが正しいということではありません。

何のためにつくるのか。
いつ、どこで、どれくらいの時間使われるのか。

それによって、ふさわしいカタチは変わります。

ブランドは、つくるものではなくて、見つけるもの。

そしてロゴは、見つけたものをカタチにし、
その企業やブランドと一緒に時間を歩いていく目印です。

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