BRAND DICTIONARY
TONE &
MANNER
トーン&マナー
同じことを言っても、
伝わり方は同じではない。
誰かに何かを伝えるとき、
何を言うかは大切です。
でも、
同じことを言っても、伝わり方が違うことがあります。
やさしく話す。
力強く話す。
丁寧に話す。
親しみを込めて話す。
静かに話す。
言っていることは同じでも、
話し方によって、受ける印象は変わります。
ブランドにも、それと似たものがあります。
TONE & MANNERとは?
TONEは、声の調子や雰囲気。
MANNERは、態度や振る舞い。
TONE & MANNER(トーン&マナー)は、広告やデザイン、ブランディングなどの分野で、表現の雰囲気や調子に一貫性を持たせるために使われる言葉です。
色。
書体。
写真やイラスト。
レイアウト。
言葉遣い。
さまざまな要素を通して、
「このブランドは、どんな印象で伝えるのか。」
その方向性を共有します。
たとえば、
落ち着いている。
親しみやすい。
上品である。
力強い。
楽しい。
同じ内容を伝える場合でも、こうした方向性によって表現は変わります。
企業やブランドがさまざまなものを発信しても、
「あ、この会社だ。」
と感じられる。
TONE & MANNERは、そうした一貫した印象をつくるためにも使われています。
声の大きさは変わっても、
同じ人。
人に置き換えて考えてみると、少し分かりやすくなります。
同じ人でも、
友人と話すとき。
仕事で話すとき。
大勢の前で話すとき。
困っている人と話すとき。
いつも同じ話し方をするわけではありません。
声の大きさも、言葉遣いも変わります。
でも、
その人まで別人になるわけではありません。
ブランドも同じです。
広告。
Webサイト。
SNS。
商品やサービス。
採用活動。
それぞれ目的も、相手も違います。
だから、いつも同じ表現にする必要はありません。
場面によって伝え方は変わっても、
「このブランドは、こういう人。」
という印象はつながっている。
TONE & MANNERは、
すべてを同じにするためのルールではなく、
いろいろな場面で、そのブランドらしく振る舞うための考え方でもあります。
「揃える」だけでは、
少し足りない。
デザインの現場では、
「これまでのトンマナに合わせてください。」
という言葉をよく使います。
過去の制作物を見ながら、
同じような色を使う。
同じような書体を使う。
写真の雰囲気を合わせる。
レイアウトの方向性を揃える。
そうすることで、一貫した印象を保つことができます。
もちろん、それも大切です。
でも、
なぜ、このブランドは静かに見せるのか。
なぜ、このブランドは親しみのある言葉を使うのか。
なぜ、ここでは強く言わないのか。
そこまで考えてみると、
単に表現を揃えるだけではない、そのブランドなりの態度が見えてきます。
TONE & MANNERは、
「どう見せるか」だけではなく、
「人と、どう接したいのか。」
というところにもつながっています。
SAKANANA THINKING
「どんなふうに見せたい?」の、
もう一つ奥へ。
サカナナがTONE & MANNERを考えるとき、
「どんな雰囲気にしたいですか?」
と聞くだけでは、少し足りないと思っています。
やさしく。
高級感のある感じで。
親しみやすく。
シンプルに。
信頼感があるように。
どれも間違いではありません。
でも、
「なぜ、そう見せたいのでしょう?」
と聞いてみたい。
お客さまに安心して相談してほしいから。
専門的なサービスだけれど、難しく感じてほしくないから。
長く付き合える会社だと感じてほしいから。
新しいことに挑戦している会社だと伝えたいから。
理由が見えてくると、
「どんな雰囲気にするか」だけではなく、
そのブランドが、人とどう接したいのかが見えてきます。
「いつも同じ」ではなく、
「いつもその人」。
ブランドは、いつも同じ調子で話す必要はありません。
広告では、少し強く。
会社案内では、丁寧に。
採用では、少し親しみを込めて。
大切なお知らせでは、静かに。
目的や相手によって、声の大きさは変わります。
でも、
急に別の人格になってしまったら、受け取る人は少し戸惑います。
だから、
「いつも、この色。」
「いつも、この言葉遣い。」
と決めることより、
「このブランドなら、この場面でどう振る舞うだろう?」
と考えられることの方が大切だと思います。
それが分かっていれば、
表現が変わっても、そのブランドとしてつながっていきます。
「このブランドは、
人とどう接したいのか。」
TONE & MANNERを考えることは、
見た目や言葉の雰囲気を決めることだけではありません。
誰と話しているのか。
どんな距離で接したいのか。
どんな気持ちになってほしいのか。
そのために、
どんな声で話すのか。
どんな言葉を使うのか。
どんな表情を見せるのか。
そこまで考えていく。
すると、
「トンマナを合わせる」
という言葉の意味も、少し変わってくると思います。
過去の表現を真似するのではなく、
そのブランドの考え方や態度を受け継ぎながら、
今の相手、今の目的にふさわしい表現を考える。
TONE & MANNERとは、
そのブランドが人と接するときに、
どんな声で話し、どんな態度で振る舞うのか。
そのブランドの人格を、さまざまな接点で伝えていくための考え方。
サカナナは、そう考えています。